COLUMN

2024年米国研修コラム

米国研修コラム|02

峰岡 太志

株式会社マルキチ
峰岡 太志さん

効率良く品質の良い物を育てる アメリカ大豆農業技術を日本にも

大豆やとうもろこしの生産量が多いインディアナ州へ農園や研究所視察へ伺いました。どの農園や研究所もサスティナブルな農法に力を注いでいると感じました。
大豆やコーンを育てるために必要である土をどのようにして“守っていく”のか、
効率良く品質の良い物をどのようにして“育てるのか”を今ある技術を最大限に活用し、それぞれの目的を果たす為に必要な事象を凄く研究されていました。

ECK Family Farming

ECK Family Farmingでは大豆やコーンだけでなく、トマトや小麦も育てています。日本ではあまり流通していない抗オレイン酸大豆を多く育てています。こちらの農園では、保存性とサステナビリティを重要視しています。その中でも、農園の方が仰っていた一言が凄く良い言葉だと感じました。土は筋肉という言葉です。アメリカでは広く浸透している不耕起栽培という農法があります。畑を耕さない事で土壌を豊かにすることができます。不耕起栽培を取り入れることで、人間の筋肉と同じように土も鍛えると強くなっていく。そのような意味が込められていると感じました。
また、農園の方が若い人の農業嫌いが加速していると仰っていたのも印象に残っています。同じく2日目に行ったISA(Indiana Soybean Aliance)にて頂いた資料に、インディアナ州にある農園のうち95%が家族経営であり、平均年齢が55歳であるという記述がありました。アメリカでも農業従事者の平均年齢が上がってきています。ISAの座学の中で、畑の土地利用は減っているのに収穫量が増えているのはなぜかという説明がありました。1つは不耕起栽培によって土壌保護が進んだこと、2つはテクノロジーの進化で大豆の特性を知れたこと、とのことでした。
このような技術は日本でも活かすことが出来るのではないかと思いました。日本もアメリカと同じように農業従事者の高齢化が進んでいるので、効率良く農作物を生産する技術をISAのように発信する企業があれば日本の農業ももっと発展すると感じました。

  • 農園の皆様
    農園の皆様
  • 座学の様子
    座学の様子

今回の視察研修を終えて

より良いインディアナ大豆を生産するために農園や研究施設の熱量や努力、技術発展を学ぶことが出来ました。日本で大豆というと、油や豆腐といった食品の方が想像されますが、アメリカでは工業油やバイオ燃料にも使用されており幅広い視野で大豆というものが存在しているのだなと感じました。

運営団体

アメリカ大豆輸出協会(U.S. Soybean Export Council:USSEC) は世界80ヶ国でアメリカ大豆の市場拡大や輸出のプロモーションをおこなうマーケティング機関です。USSECには優良な輸出業者・大豆生産者・政府機関・関連団体等がメンバーとして所属しております。

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